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SIDE MAKI

裕ちゃんにはすごい迷惑かけてるよな…。
「まあ気が済むまでおりいや」とは言ってくれるけれど。
何もせずに、ただぼーっと裕ちゃんの部屋で過ごす。


「裕ちゃん今から仕事行くからな」
「うん…」
「あやっぺ呼んだから」
「わかった」

行きづらそうにする裕ちゃん。
本当にごめんね…

「私なら大丈夫だから。いってらっしゃい」
「ほな、いってくるわ」


程なくしてあやっぺが子供たちをつれてやってくる。
小さい子供といると気がまぎれるから正直ありがたい。
ただ何をするでなく、子供たちと過ごして
あやっぺと一緒に料理作ったりして。
そんなとき、ついていたテレビから
モーニング娘。を紹介する声が聞こえた。
私はテレビに目をやった。

『あれ、何か今日は一人足りないね』

そんな司会者の声。
……あれ?
よっすぃ〜、いない?

『ああ、よっすぃ〜が体調崩してお休みなんですよ』

圭織がそう答えた。

「ごっちん? ちょっとごっちんってば」

さっきの圭織のコメントのあと、固まってしまっていた私に
あやっぺが声をかけた。

「気に、なるんでしょ?」
「うん…」
「好きなんだよね? 今でも」
「……」
「素直になれ!」
「でも…」
「付いていってあげるから。帰ろ?」

そう言って、出会ったころと変わらない優しい笑顔で微笑むあやっぺ。
私、この笑顔好きだったんだ…。
この笑顔で『大丈夫だよ』って言われたら
本当に大丈夫な気がしたんだ。

「よっすぃ〜、きっと待ってるよ?」
「うん」
「さあ、行こ」

あやっぺが差し出してくれた手を
私はしっかりと握った。

 

つづく

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