鷺と金山(2001/8/15)      

 朝、7時半ごろ起床。昨日は0時30分ころ眠ったため、睡眠時間は十分である。カーテンの隙間から、すでに昇りはじめた太陽の光がさしている。カーテンを開けるとそこには蒼い海があった。昨日は夜で気がつかなかったが、ホテルは海のそばにあったのか?海と思ったのは実は湖だった。確かに波はないようだ。
 しばらくテレビを見たり、タバコをすったりとしてぼうっとしていた。今日はどこへ行こう?何をしよう。そんなことをなんとなく考えていた。旅先でのこの時間が好きだ。
 9時ごろホテルを出発した。まず朝食を取ろうと、食堂を探したが、その前にパチンコ屋を発見。友人Sがぜひスロットを打ってみたいというため、しばらくパチ屋ですごすが結果は惨敗なり。
 すでに時間は正午近くなっていた。パチ屋の近くの食堂で昼食にした。魚料理中心のランチだった。パチ屋で惨敗して現金がなくなったため、再び両津の町に戻り、ATMで現金を手に入れ、朱鷺を見るため、「トキの森公園」に向かう。
 佐渡島は周囲300Kmhほどの日本最大の島だという。もっとも栄えているのは両津市。両津市をちょっと離れると田舎道になる。ATMも両津市にしかないかもしれない。コンビニもほとんど見かけない。
 さて、田舎道を30分くらい走ると、「トキの森公園」についた。快晴の日差しがかなり強く、エアコンの効いた車からでると汗がいっきに噴出す。駐車場に車を止めて、しばらく歩くと入場券売り場があった。確か入場料は2,300円だったと思う。朱鷺のいる鳥小屋に直行した。鳥小屋は3つほどあったが、日本産の朱鷺(ニッポニアニッポン)がいるのは、一番奥の小屋。小屋の付近には柵があり直接近づけないようになっている。朱鷺のいる小屋まで50mほどある。設置されている望遠鏡を使ってやっとみることができた。うーん、なぜこのような作りになっているのかよくわからない。人が見ると朱鷺が緊張するのか?でも日本産の朱鷺じゃないやつは近くにある。一般大衆が一番見たいはずの日本産の朱鷺の小屋が一番見難い場所にある。
 朱鷺を見たあと、とき資料展示館に入る。そこでは、カメラによる”朱鷺のライブ映像”が放送されていた。資料展示館で、朱鷺についていろいろと学んだ。昔はごく一般的な鳥で、どこにでもいたようだ。それがいつのまにか絶滅しようとしている。自然破壊?朱鷺の住む自然がなくなった?人間が悪いのか?絶滅しようとしている種を保存しようというのは良いことかもしれない。しかし絶滅しようとしている動物の命と、絶滅の危険性がない動物の命の重さは違うのだろうか?鶏はたくさんいるから殺して食べても良い。だけど朱鷺は少ないからみんなで守ろう?人間がこれだけ増えたのだから、絶滅する動物があるのはむしろあたりまえじゃないのか?それが”自然”ではないのか。

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- ホテルの窓から -
青い湖が見える
 
MICHI.JPG
- 佐渡の道 -
緑と青が融合
 
TOKI1.JPG
- トキ自然公園にて -

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- 大野亀付近 -
緑がきれい
UMI2.JPG
- 大野岩付近 -
透明度が高い日本海
 

 朱鷺を観測したあと、佐渡島の北方面(外海府海岸方面)を海沿いにドライブすることにした。どのような観光地があるのかはよくわからない。今回の旅では事前に観光地の調査はしていない。唯一ホテルで入手した観光マップが頼りであるが、結局マップはろくにみないで走り出した。
 佐渡島の第一の目的は「朱鷺をみること」で、すでに達成した。あとは「佐渡金山」くらいである。時間は午後1時過ぎ。このまま佐渡金山にいくにはまだ早い。それで南にいこうか北に行こうか迷っているうちにいつのまにか北へ向かっていた。
 両津市の中心街を抜け、田舎道を走る。空の青さと海の青さは水平線付近で溶け合い、白い雲がその境をあいまいにしている。山々の緑はやや薄く、とてもやさしい感じがする。
 途中、はじき野フィールドパークで休憩。フィールドパークではとくに見るべきものはなかった。その後、二つ亀、大野亀を過ぎる。海岸線は日本海の荒波に浸食されたのか、ごつごつとしていて、男性的でたくましい。静岡県の清水で育ち、愛知県に住んでいる僕は穏やかな太平洋しか知らないため、このような地形には新鮮さを感じる。
 はじき野フィールドパークを後にし、しばらく走ると目に鮮やかな緑を伴った大きな岩があった。大野亀だ。鮮やかな緑を抜けると、そこは断崖。断崖の下には青い海。海の透明度は高く、海底の岩がよく見える。日差しは強いが、時折、涼しい風が吹く。嗚呼、良いではないか。気持ちが癒されるというのはこういうことなのか。しばらく青く透明な海と薄い緑に覆われた岩のコントラストが僕の視界を支配していた。
 その後、目当ての佐渡金山に向かう。 


 相川に入る途中に佐渡金山はあった。今年は佐渡金山400周年記念だそうだ。海岸線の道から山道に入り、10分ほど走ると佐渡金山の駐車場についた。車を止め、坑道の入り口に向かう。時々、冷たい空気が流れる。金山の坑道からの涼風だろうか。
 予想したとおり、坑道の中は、エアコンが効きすぎているんじゃないかと思うほど涼しい。奥に進んでいくとところどころで、江戸時代の佐渡金山の様子を人形を使って再現している。その光景と看板に書かれた当時を物語る文章から金の採掘はかなりの重労働であったことがよくわかった。人形はリアルさを狙っているのか、笑いを狙っているのかはっきりしないところがあるが、自分的には笑えた
 1時間ほどかけて坑道と資料館、みやげ物屋を見た。みやげ物は当然金を使ったものが多いが、特に興味深いものはなかったため、結局何も買わなかった。
 佐渡金山を後にして、今日の宿を決めることにした。明日のフェリーは午前6時30分発である。宿はできるだけフェリーが出る港、小木港に近いほうがよい。どうしようかしばらく検討したが、まあ、出発も早いし、車中箔にしようという結論になった。車中箔だがとりあえず風呂には入っておきたい。それで昨日電話した、「クアテルメ佐渡」に向かった。クアテルメ佐渡から小木港まで15分程度だ。温泉に入った後はその付近に車をとめて寝てしまおう。さらにクアテルメでもし宿泊できるのなら泊まろう、ということになった。
 カーナビで「クアテルメ佐渡」を検索して、夕暮れの佐渡を走る。途中、ちょっと迷ったが午後6時ごろ、クアテルメ佐渡に無事到着。まず、本日の宿泊が可能か確認してみる。受付にいたおにいちゃんは、宿泊は隣りにある「ウッドパレス妹背」がもしかすると空いているかもしれないとのこと。だめもとで隣りのウッドパレスに行ってみると、本日2名宿泊可能という。夕食も準備できるとのこと。ラッキーだ。ただ、明日の朝の出発が早いため、朝食は取れない。で、一泊7000円。良かった。学生のころは良く車で寝たものだが、最近車中箔したのはいつのことだろう。いつのまにか軟弱になったのだろうか。
 ウッドパレスにチェックインし、まず温泉に入った。温泉はクアテルメで、入浴料はウッドパレスの宿泊料に含まれる。旅先での温泉はまた格別である。僕は旅にでると必ず温泉に入っている。疲れた体を横たえてゆっくりと湯に浸かっていると、エネルギィがどこからか沸いてきて、体に蓄積されていくような感じだ。
 入浴後、ウッドパレスにて夕食。煮魚、さしみ、サザエなど海産物が中心でおいしかった。二人でビールを2,3本飲み、さらにご飯を2膳。カロリオーバだが気にしない。満足して部屋に戻り、日本酒を少し飲み、午後10時ごろ就寝。
 

 KIN6.JPG
- 佐渡金山の人形 -
リアルなのか
 
KIN7.JPG
-佐渡金山の人形 -
何かの儀式?
 

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