名古屋ナイトラン

日程:2003年8月23日(土)
場所:名古屋市内

 

「ナイトランに参加してみませんか?」と誘われて、「うわーい、なんだかよくわかんないけど面白そう」とふたつ返事でOK。
 ……OKしたのはいいけれど、よくよく考えてみりゃあ、これまで街なかを走ったことなんて、1度もない。綺麗に舗装された凹凸ゼロの道ばかり走っていたもんだから、自動車が突然現れてびっくり驚いたという経験もなけりゃ、ゴミに足を取られてすってんころりんということもない。純粋培養の温室育ち。そんな僕が、いきなり夜のシティランである。世間知らずのお嬢様が、いきなり新宿の街に裸で放り出されるようなものである(いや、それはちょっと違うと思う)。走れるのか? ホントに走れるのか? もしかしたら大怪我して、新聞に載っちゃうかもしれないぞ。ドキドキ。

(やっぱりやめるべきだ。おまえにはまだ早すぎる)←心の中の声
(いーえ。あきらめてはいけません。何事もチャレンジです)←心の中の声その2
(ちょうど、24時間テレビの放映日と重なってるじゃないか。きっと、名古屋は大勢の人でごった返してるぞ。危険だと思わないか?)
 うむ。確かにそうだ。大勢の中を、インラインで駆け抜けるなんて、僕にはできそうにない。残念だけど、今回は遠慮しておこうか……。
 参加を断念しようとしていたところへ、心の中の声その2が囁きかけてくる。
名古屋会場には、眞鍋かをりもやって来るそうですよ。もしかしたら、ナマのお姿を拝見できるかもしれません)


え? 眞鍋かをり?

ソッコーで、ナイトラン参加を決意。

 ……ついついその場の勢いで参加表明しちゃいましたが、不安は募るばかり。
 ウィールはなにを選ぶか? ヒールブレーキは装着していくべきか? 万一に備えて、傷薬も持って行ったほうがいいんじゃないか? どんなスタイルで滑るのか? 眞鍋かをりにナンパされたときのことも考えて、お洒落な服を着ていくべきなんじゃないか? そんなことばっか考えて滑っていたものだから、ナイトラン前日、思いっきり転倒して、膝のプロテクターをまっぷたつに割っちゃいました。うわあ、不吉だああああ。本当に大丈夫なのか?

なわけで、いよいよやってまいりました。ナイトラン当日。
 どんな格好で滑ろうかとあれこれ悩んだあげく、結局、いつもどおりのTシャツ、短パン姿で、名古屋へ。足下は、スケートに履き替えたときにかさばってしまう運動靴はやめて、安っぽいサンダルをチョイス。どっから見ても、近所の公園で夕涼みしてるおっさんである。いや、滑っているときは、その格好でいいんだけど、電車の中は、さすがにちょっと恥ずかしかったです。
 ナイトランには、自分の存在を周りに知らせるライトが絶対必要ということで、待ち合わせ場所へ向かう前に、東急ハンズで自転車用のライトを購入。


もっとも目立ちそうなレッドを購入。
これで、周りが「危険物」と認知してくれるはず……。

古屋駅前に集合すると、すでに岐阜メンバーの方々が到着しておりました。インラインを履いた集団は、遠目からでもやはり目立ちます。しかもみんな、ピッカピッカと点滅を繰り返す真っ赤なライトを身体に装着しているんで、タイムオーバー寸前のウルトラマンの集団みたい
 いつも名古屋の街をナイトランしているFさんの先導で、午後7時半に名古屋駅を出発。「よーし、頑張るぞお!」と自分に気合いを入れるが、あ……いきなりダンサーだ。

 いや、そうじゃなくて段差だ。「うわああああ。早くもくじけそうだああああ」と泣き叫びながら、それでもよちよち歩きでなんとか段差をクリア。
 スタートして、わずか十秒足らずのうちにこの試練。うーーん、普通に歩いているときは、なんとも思わない段差なのに、実は一般道路というのは、こんなにも過酷なものなんだなあと、いきなり実感した私です。
 次なる試練は、歩行者道路の至るところに存在する点字ブロック(目の見えない人や、視力の弱い人のために設置された黄色いパネルのことね)。今まで全然気にしてなかったけど、点字ブロックって、棒状と球状の2種類のデザインがあるんですね(下図参照)。

 

 どーゆー違いがあるんだろうと、家に帰ってから調べてみたら、左の棒状のものは、「進む方向を示すブロック」で、球状のものは「注意を促すブロック」なんだそーな。知らなかったなあ。いわれてみれば、球状のブロックは、交差点の手前に必ずあったような気がします。インラインのブーツを履くだけで、普段とは違ったものが見えてきて、あれこれ勉強になりますな。シティラン、侮りがたし
 ブロックの乗り越え方を教えてくださったあいねぇさんには激しく感謝。棒状ブロックには何度もつまずいたんですが、球状ブロックは意外と衝撃が少ないことを発見。いや、そんな知識はなんの役にも立たないんだけどね。

 あと、結構恐ろしかったのが、大きな交差点を横切るとき。これまた、普段は全然気づかないんですが、大きな道路って、センターラインあたりがもっとも高くなっていて、端にむかうほど低くなっているんですね。「早く交差点を通過しなくちゃ」と、慌てて横断歩道を渡ると、途中から突然下り坂になって、スピードアップしちゃうんです。しかも、車道と歩道の境目は、必ずといっていいほど、段差になっているから、スピードが出たまま、段差につまずいて転倒という事態に……。

き慣れた道なのに、周りの景色はまったく目に入らず。気がついたら、栄にたどり着いておりました。数回、すっ転びましたが(しかもそのうちの1回は、ほかの方まで巻き込んでしまいましたが(汗))どうやら大きな怪我もなく、ここまでやって来ることができたようです。
 坂道を登って、久屋大通公園へ。24時間テレビの募金会場となっているため、周りには大勢の人だかり。早速、眞鍋かをりを捜すが、見つからず(涙)。
「それ、なんですか? インラインスケート? きゃあ、かっこいい。あたしもやってみたいなあ」
「じゃあ、今からご一緒しませんか?」
「ええ、いいんですかあ? うふ。かをり、嬉しい♪」
 などという展開を期待していたんですが、残念でした。
 ……そんなことはさておき、インラインスケートを履いた十数名がいっせいに募金する姿は、かなり目立っていたんじゃないでしょーか。

 募金を終え、さあ、ここから後半戦に突入。久屋大通公園へやって来たときに坂道を登ったので、「うむむ。坂を登ったってことは、このあと、下り坂を滑らなきゃいけないんだな」と覚悟していたんですが……下り坂ではなくて、階段でした。があああああああ(T_T)←顔面蒼白
 マジでスケート靴を脱ごうかと思いましたが、いやいや、そんなことじゃあ男がすたる(すでにすたれまくってるような気もするが)。顔をひきつらせながら、カニのように横歩きでなんとか降りてきましたです。

 久屋大通公園からオアシス21へ移動。このあたりは繁華街なので、人の量もぐっと増えて、滑るのにもひと苦労。十数名で走る姿は、やはりめちゃくちゃ目立つらしく、我々に対する通行人の声が、至るところから聞こえてきました。
 若い兄ちゃんが携帯電話に向かって、
「今、目の前をスケートで走っていった人、マジかっこいいよ。俺もやってみたいなあ」
 としゃべっていたり(もちろん、僕を見てそういったわけではない(笑))、
「あの人、手を挙げて、横断歩道を渡ってるよ。案外、礼儀正しいんだな」
 と話していたり(いや、自分の存在を車にアピールしないと怖いから、そうしていただけで……)、
 我々の真似をして、スケーティングスタイルを取りながら、追いかけてくる人がいたり……嬉しいやら、恥ずかしいやら。

 ようやく段差にも慣れてきたことだし、よーし、そろそろ僕もカッコイイところを見せなければと、気合いを入れた途端、捨ててあった紙コップにつまづいて転倒しました

 みんな、ポイ捨てはやめようね(T_T)

通りの多い場所は大変だったけど、閑散とした一方通行の道路は、夜風を浴びながら気持ちよく飛ばすことができて、最高の気分。先導者の方の適切なナビゲーションのおかげで、危険を感じることもほとんどなかったし(感謝)。
 なるほど。これがナイトランの醍醐味なんですね。もっと遅い時間になれば、もっともっと車の量も減って、もっともっともっと気持ちよく滑れるわけで、確かにこの気持ちよさはクセになりそうだなあ。

 無事、名古屋駅前まで戻ってきたあとは、お楽しみの宴会モード
 ビールがめちゃくちゃ美味しかったことは、いうまでもナシ。
 皆さんとも楽しくおしゃべりをすることができて、いやあ、素晴らしい時間を過ごすことができました。企画してくださった黒川さん、誘ってくださったNIKEさん、そしてご一緒させていただいた皆さん、本当にどうもありがとうございました。
 ずっと温室育ちだった僕も、世間の荒波に揉まれて少しはたくましくなった……かなあ?

まりにも楽しかったもんだから、皆さんと別れたあとも、電車を降りてから家までの数百メートルの距離を、インラインで滑走。
 あ、こんなところに段差が。

 最後の最後で激しく転倒。腕をすりむいちゃいました。
 酔っぱらい運転は絶対にやめましょう(反省)

メラ持参で滑る余裕なんてまったくなかったので、今回は写真ナシのレポートとなりました。
 この日の写真は、がくちゃんのページで見られますので、そちらをどうぞ(トップページはこちら)。

(文 くろけん)

 


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